クリーンディーゼルエンジンのトラブル

クリーンディーゼルエンジンの排気ガス後処理装置は複雑なシステムをコンピューターで緻密に制御されています。
設計通りに作動していればトラブルなく使い続けられるように思えます。実際に新車の時は全く意識しなくても問題なく自動再生されているため、その存在に気がつかないほどです。

しかし、ユーザーの皆様は体験されていると思いますが、使用条件にもよりますが4〜5年経過、7〜8万Kmほど走行してくるとトラブルが発生してきます。
トラブルの内容としては再生の不具合として発生しますが、原因はなんなのでしょうか。
これまでのディーゼルエンジンとクリーンディーゼルエンジンの違いから考察してみます。

1.燃料系

コモンレールシステムは非常に高圧で精密な燃料噴射制御で排気ガス中のすす(PM)の発生量を抑制しています。長期の使用によって燃料フィルターが詰まってしまったり、燃料ラインやインジェクターに汚れが付着することによって本来の燃料噴射が行えなくなりすす(PM)の発生量が増えてしまいます。そのため、定期的かつ適切に燃料フィルターの交換や燃料クリーナー(燃料添加剤)を使用するなどして本来の燃料噴射の状態を維持するメンテナンスが重要です。

2.排気ガス後処理装置(DPD、DPR、DPF)

排気ガス後処理装置(DPD、DPR、DPF)は排気ガス中のすす(PM)を捕集して再生(燃焼)するサイクルを行なっている・・・と説明しました。では、これは永遠に使い続けることができるのでしょうか。
結論から言いますと寿命があります。
それはなぜか?と言うと排気ガス中にはすす(PM)以外にも様々なものが含まれています。その中でもエンジンオイルの成分がフィルターにすす(PM)と一緒に捕集されます。すす(PM)は再生(燃焼)のさいにきれいに処理できますがこのエンジンオイル成分は再生で燃焼できず燃え残ってしまいます。これを「アッシュ」と呼びます。アッシュは再生のたびにどんどんフィルター内に蓄積されていきます。最終的にはすす(PM)の捕集量や再生に影響が出ます。そうなってくると再生の頻度が多くなったり再生の時間がながくなったりそもそも再生が終わらなかったりする不具合を生じます。こうなるとフィルターの寿命となります。
新品やリビルト品に交換もしくは分解洗浄サービスを利用するなどメンテナンスが必要になります。

3.エンジンオイルの違い

クリーンディーゼルエンジンのエンジンオイルはDL-1、DH-2と規定されています。今までのエンジンオイルと何が違うのかと言うと排気ガス後処理装置(DPD、DPR、DPF)の保護のため成分が制限されています。具体的には硫酸灰分、リン分が少なくなっています。それぞれの見ていくと

・硫酸灰分
アッシュの原因となる成分です。そのため含有量が制限されています。しかしこの成分はエンジンオイルの中で清浄成分となっているため清浄性やオイルライフは低くなってしまいます。

・リン分
触媒へのダメージ軽減のため含有量が制限されています。本来潤滑性能向上のため添加されているため含有量がへることによって潤滑性の低下や耐摩耗性に影響があります。

このように排気ガス後処理装置(DPD、DPR、DPF)の保護のためエンジンオイル内の成分が制限されることによってエンジン本体へのダメージは大きくなることになっています。

そこでオススメなのが「SOD-1 Plus」!

【特徴】

  • 強力な洗浄効果で機械内部をクリーンに保つ
  • 高温・高圧に強い油膜を保持して摩耗を防止
  • 優れた潤滑性で金属同士の直接接触摩耗を防止
  • ゴム膨潤作用によってオイル滲み、漏れを改善

エンジンオイル以外にも、マニュアルトランスミッション、オートマティックトランスミッション、パワーステアリングオイル、デフオイルなどにも安心して使用できます。トータルに使用することで故障や不具合の回避、オイル漏れの予防、燃費の向上なども期待できます。

車の構造、制御は年々複雑化しており1つの不具合に関しても様々な要因が影響していることが増えてきています。人の体の不具合にも似ているように感じます。
故障修理に関しても必要であればセカンドオピニオンを取ることもいいかもしれません。
様々な添加剤関係は人によってはうさんくさい、必要ないなどと言われることも多いですが、普段からの健康管理としてまたサプリメントのように車両の状態に合わせて使用することも1つの選択肢だと考えます。
車と人の大きな違いは二つ、車は買い替えができること、車は自然治癒しないということ。
そこを踏まえてうまく付き合っていく選択肢のご提案になれば幸いです。